筋ジストロフィーは「どこが壊れている?」|Dystrophin axisから理解する

筋疾患

はじめに

筋ジストロフィーには数多くの病型があり、Duchenne型、Becker型、LGMD、EDMD、FSHD、先天性筋ジストロフィーなど、名前だけを覚えようとすると混乱してしまいます。

しかし”どこが壊れているか”で整理すると少し理解しやすくなります。この記事では図を用いて解説します。

Dystrophin axis

筋肉が収縮すると、非常に大きな力が発生します。

この力を安全に筋線維全体へ伝えるために、

  • 基底膜
  • 細胞膜
  • 細胞骨格

が連続した構造でつながっています。

これを「Dystrophin axis」と呼びます。

図1は、外側(基底膜)から内側(アクチン)までを模式化したものです。

図1. Dystrophin axisの模式図(筆者作成)

壊れる場所によって病気が変わる

Dystrophin axisのどの部位に異常があるかによって、原因疾患が異なります。

例えばDuchenne型筋ジストロフィーではジストロフィン、LGMDではサルコグリカンやカルパイン3など、障害されるタンパク質が異なります。

図2. Dystrophin axisの障害部位および疾患(筆者作成)

Dystrophin axisだけでは説明できない筋ジストロフィー

一方、EDMDやFSHDなどはDystrophin axisとは異なる部位に異常をきたします。

図3のように、筋原線維、核膜、核内に異常をきたす疾患もあります。

図3. 核膜、核内に異常をきたす疾患(筆者作成)

まとめ

✔ Dystrophin axisは基底膜と筋細胞骨格をつなぐ構造

✔ 障害される部位によって疾患名が異なる

✔ 「どこが壊れているか」で覚えると理解しやすい

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